2021.04.19
目次
「執着を手放そう」「手放し」というキーワードをよく聞きますが、「手放す」のが難しいというお話をよく聞きます。
執着を手放した方がいいと思っているのに、あきらめきれなかったり、抵抗がわいてきたり、そのような経験を誰しも一度はされたことがあるのではないでしょうか?
本日はそんな執着を手放す方法について、まず結論からお伝えいたします。
手放そうとしているものは手放さなくていいです。逆に執着し尽くしてください。
この理由について順に解説していきます。
まず、一つ目の理由として、手放そうと思っている時点で執着しているからなのです。
例えば、お腹がすいた時には、どんなに考えないよう、この意識を手放そうと思っても考えてしまいますよね?でも、ご飯を食べてしまえば、その執着はなくなるのです。
そのため、執着しきって解決することが一番の執着をなくす方法でもあるのです。
先日、ある女性タレントさんがTVで話していたのですが、昔付き合っていた彼とよりを戻すために、ありとあらゆるアプローチを全部やりきったそうです。
1年たったある日、今日でダメだったらもう終わりにしようと思い、一切の連絡を絶ったところ、それから2週間後、向こうから「もう一度付き合わない?」と連絡がきたそうで、その彼が今の旦那さんというお話でした。
このお話は執着しきることのいい例ですが、執着は中途半端に手放さなくていいのです。執着しているのであれば、徹底的に使い切ってほしいと思います。
そして2つ目の理由として、執着は決して悪いものではないという理由です。
手放そうとすると、掴んでいる執着そのものが悪いように思ってしまいますが、例えば今ペンを手にしている自分をイメージしてください。このペンを手放そうとしたら、このペンは悪いものですか?違いますよね?箸やスプーンやフォークと一緒で、私たちの執着のパターンも全部道具であり、決して悪いものではないのです。
でももし一度握ったら手放せないペンがあったらとても不便ですよね?つまり、執着そのものが苦しいのではなく、手放せないことが苦しみの原因なのです。
執着はこれまでみなさんが人生かけて培ってきたパターンですので、決して悪いものではありません。手放したり掴んだりが自由にできれば、それは便利な道具になりますし、むしろその認識パターンは個性的な魅力や武器にもなりえます。必要な時には執着を掴み、ぜひ飽きるまで使い切ってほしいと思います。
プリンストン大学の副校長が世界中を回った時に、優秀なアーティストと優れた経営者は同じ脳の使い方をしていることに気づきました。
優秀なアーティストは、デッサンするときにペンをもって全体(マクロ)を見て構図を決めますが、書くときには微細なミクロに入っていき、このマクロとミクロを行ったり来たりしながらデッサンを完成させていきます。
優れた経営者も、ものすごく引いたところからマーケットをみて、市場のポジションを決めて、戦略を決め、やるときは文言や価格を決めたりと細かいミクロの所まで徹底的にやります。このマクロとミクロ行ったり来たりするのが優秀な人たちに共通した脳の使い方なのです。
これと一緒で、執着は悪いことではないのです。ただそこ(ミクロ)にずっといると全体が見えなくなるので悪いことのように思われるだけで、行ったり来たりできる観点の移動ができれば何も悪いことではないのです。
執着は、また握っていい道具だから捨てる必要はない。だから「執着を手放す」なのです。
みなさんも何か執着しているものがあれば、無理に手放そうとせずに、飽きるまで執着し尽してみてください。
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