2022.06.9
目次
人間の活動には、「意識的」なものと「無意識」に行っているものの2つがあります。
たとえば、ペンで字を書くことや箸をつかって料理を食べることは、半ば意識的にやっている活動です。しかしながら、心臓の動きや血液の流れ、消化~吸収のプロセスなどは無意識に行われている活動です。
私たちが無意識で行っているものに自分でアプローチするのは難しいようにも感じるかも知れませんが、実はアプローチ可能な「無意識」もあるのです。
まず、無意識には次の3つの深さが存在します。
1、 経験が蓄積されたことによって潜在意識に移行したもの
2、 生まれてから死ぬまで無意識に続く生命維持に必要な活動
3、 すべての生命を成り立たせている集合的無意識(ワンネス)
いわゆる潜在意識とは、比較的アプローチしやすい、1つ目の「経験が蓄積されたことで潜在意識に移行したもの」にあたります。2層目は自律神経系を含む生命維持活動で、3層目の集合無意識には日本特有の集合無意識もあれば、宇宙全てがつながっている集合無意識もあります。(後者はアカシックレコードやワンネスと呼ばれることもあります。)
我々の無意識のうち、1層目にあたる潜在意識は変えることができます。
癖になってしまったコミュニケーションのパターンや世界観も、その無意識を意識化させることができれば、意図して変化させることは可能です。
オリンピックに出るような一流のアスリートも、自分の動きを観察して“意識にあげる”ことで、意図して変化できるようにトレーニングしています。最初は意識して努力し続けていたことも、スマホの操作や車の運転と同じように、気が付くと無意識でできるようになっていきます。
変化させる上で大事なのは、まず「仕組みを理解すること」、そして「トレーニングによって意識せずともできるようになること」です。
二流のアーティストは、作品を一目見て「この作者にはセンスがある」と見抜くことができます。しかし、その理由が何なのかまではうまく説明できないといいます。
プロのスポーツ選手としてすごい成績を残しても、人に教えることは苦手という選手は少なくありません。「なぜ、そんなに上手にできるの?」と聞かれても「なんとなくできるから」としか言いようがない訳です。
セールスやコンサルタントの仕事をしている人は、顧客の無意識下にある想いを引き出したり、言語化することを日頃トレーニングしています。
そのため、お客様との人間関係をうまく作れているケースも多いですが、後輩から「どうやっているんですか?」と聞かれても「当たり前のことをしているだけ」と答えるだけで、具体的な指導ができる方は多くありません。
いづれも感覚や体現はできているものの、それを言語化して伝えることができないため、再現性がないのが課題です。アーティストでもスポーツ選手でも、セールスの仕事でも部下や後輩を育成したいと思ったときに、感覚の話をどれだけ体系的に伝えらえるのか?が鍵になってきます。
ここが言語化が出来ている人に共通するのが「仕組みを理解している」点です。一流のアーティストなら「センスがある」とはどういうことか?を自分なりに説明でき、その構造や要因について語ることができます。
一流の選手なら、自分がどんなトレーニングをしてきて、そのうちのどの要素が成果につながったのかを自覚しているので、勝因や敗因を解説できるわけです。
セールスやコンサルタントの世界でも、売れる仕組みが見えていて、質問の構造を把握している方は部下も優秀な成績を収めるようになりますし、モノづくりの世界でも作品づくりでも仕組みが理解できているかどうかは、ひとつの境目になっています。
潜在意識の仕組みを理解したい-私がそう願った20年ほど前には、まだふわっとした話や物語が多く、体系的に構造を教えてくれるところがありませんでした。
それから17年以上の歳月を掛けて、様々な師から吸収した知恵を編纂し、21個のフレームワークで潜在意識を解説したのが拙著「世界が一瞬で変わる潜在意識の使い方」(あさ出版)です。
本コラムでは、その一部をご紹介していきたいと考えていますが、潜在意識は理解さえできれば、誰にでも簡単に使いこなすことができます。ただ盲目的に「信じる」世界は、他人には通用しません。「信じてくれ」と言っても職場では活用することもできません。
信じるのではなく「理解する」ことで簡単に活用できるという点が、弊社メソッドの特徴ともいえます。
本コラムのヒントをもとに、みなさんも潜在意識マスターへの道を歩んでいただければ幸いです。
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潜在意識の構造を21のフレームワークで解説したビジネス書。2015年10月にAmazonランキング2位を獲得し、2018年4月にも明林堂書店の週間ランキングで3位にランクインするなど、根強い人気を誇る。
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