2015.05.10
ビジネスの現場や企業の採用面接の場面でも、仕事に必要な能力として特に重視されるのが「コミュニケーション能力」ですが、じゃぁそれって何なの?と問うてみると、明確に答えられる人は多くありません。今日はコミュニケーション能力について整理してみようと思います。
目次
「コミュニケーション」という単語は多種多様な用いられ方をしています。
辞典類では、「人間の間で行われる知覚・感情・思考の伝達」などといった簡素な定義文が掲載されていますが、それだけだとしっくりきませんよね。
Wikipediaで検索してみると、
一般に「コミュニケーション」というのは、情報の伝達だけが起きれば充分に成立したとは見なされておらず、人間と人間の間で、《意志の疎通》が行われたり、《心や気持ちの通い合い》が行われたり、《互いに理解し合う》ことが起きて、はじめてコミュニケーションが成立した、とされている、といった説明を補っているものもある。
学術的には、一般的な用法から離れて、広義に用いることがあり、記号などの何らかの因子の移動を伴う、ある分けられる事象間の相互作用の過程をコミュニケーションと呼ぶことがある。
と出てきますが、いまいち分かり辛いです(苦笑
そこで私はシンプルに、「コミュニケーションとは、input/think/outputの循環である」と定義しています。
人間の体はご飯をインプットして(食べて)、胃腸で消化吸収して、排泄物としてアウトプットしています。排泄物は土に還り、土から木が育ち、木の実ができ、それを鳥が食べ、私たち人間は焼き鳥を食べるように、排泄されたものは地球をぐるりと循環して体内に戻り、体内を循環して地球に戻っていく。
これと同じように、コミュニケーションとは「インプット、シンク、アウトプットの循環である」と考えるとシンプルになります。
仕事を進め成果を上げたり、上司や取引先に企画を提案して採用してもらうための「考え方」、「やり方」は沢山ありますが、完璧な考え方(シンク)をして、完璧なプレゼン(アウトプット)をしても、「認識」がズレていれば企画はボツになり、受注は取れません。
食堂でラーメンを注文したのに、カレーが出てきたら困るのと同じです。
このように、コミュニケーションを行う上で重要なのは、やり方以上に考え方、考え方以上に認識の仕方です。
意外と重要なのに認識にフォーカスした教育が少ないので、弊社の研修やスクールでは認識の仕方を丁寧に解説しています。
企業で働くビジネスパーソンはもちろん、就活中の学生も、コミュニケーション能力は大事です。そのコミュニケーション能力のレベルを整理してみると、インプット(聞く)とアウトプット(伝える)は次のように定義できます。
Lv0 :聞いてない、他のことを考えている状態
Lv1 :他人事として聞いている、否定するなど聞く姿勢が欠如した状態
Lv2 :相手の主張に対する反発心や判断基準をゼロ化して聞ける状態
Lv3 :話の中身を聴き、視聴や要点は理解している状態
Lv4 :話の拝啓にある理由や原因まで理解している状態
Lv5 :聴きながら自分の理解不足な点を自覚できる状態
Lv6 :不明な点を質問してイメージのズレを埋めることができる状態
Lv7 :相手の話を要約して他の人へ伝えられる理解レベル
Lv0:相手に聞く意思がないためまったく伝わっていない
Lv1:聞く意思はあるが誤解されて伝わってしまう状態
Lv2:聞く意思はあるが正しく理解されない状態
Lv3:相手が関心があり趣旨が伝わる状態
Lv4:相手に強い関心があり趣旨と背景が理解される状態
Lv5:伝え手が何者でどういう背景からそれを話すのか理解されている状態
Lv6:反対意見を持つ人が理解できる
Lv7:反対意見を持つ人が理解し、賛同できる状態
いかがでしょうか?今のあなたのコミュニケーション能力はどのレベルでしたか?
「プレゼンは3年で上達するが、話を聞くのには8年掛かる」と言われるようにコミュニケーション能力の中でも特に聞く力は全てのビジネスパーソンに求められる能力だと言えます。
ぜひ、このレベル一覧も参考にしながら、インプット、シンク、アウトプットの循環を意識してコミュニケーション能力を磨いていってください。
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