2014.08.28
突然ですが、あなたのアイデンティティーは何ですか?
すぐに回答できた方もできなかった方もいらっしゃると思います。
回答できた方は、それが本物のあなた自身だと言い切れるでしょうか?
逆に、すぐに思い浮かばなかった方は、自分自身をどのような存在だと感じていらっしゃるでしょうか?
目次
『自分自身をどう思うのか?』が、実はあなたの人生の全てを決定している無意識の主人なのです。
以前、「アイデンティティーの限界」という記事で、アイデンティティーの3階層について説明しました。まとめると・・・
◆表層的なアイデンティティー(プロフィール)
肩書き、所属団体・組織、出身地、性別、民族、人種、国家、宗教・思想など
※「私は○○○です」、「I am ○○○」の形で表現されやすい。
◆深層アイデンティティー(思い込み)
主観的に自分自身をどう規定・定義しているのか。一般に“性格”と呼ばれるが、99%の人は無意識の底にあり、自覚することは稀。
◆無限のアイデンティティー(真実)
すべての存在の出発点であり本来の自分自身そのもの。
先日は、表層的なアイデンティティーで生きることの限界を実感させてくれた出会いがありましたのでご紹介したいと思います。
新卒1年目で営業をしている23歳のA子さんは、人と会うのが楽しく、営業ノルマもストレスに感じず、元気に仕事をされていたのですが、私との対話を通じて、あることに気付きました。
それは「N社の営業」として出会いを蓄積しているだけで、「人間としてのAさん」としては目の前の人と出会っていなかったということです。
「N社の営業」など役割・機能で出会っていると、退職した後に関係性が切れ、あなたが開拓した人脈は後継の人に引き継がれます。しかし、人間として出会っていると会社や肩書が変わっても関係性が変わる範囲は少なく済み、継続的なあなたの人脈として次の仕事にも活かすことができます。
営業として会社から支払われている給料相応の結果を出し、役割を全うすることは当然必要なのですが、その上で一人ひとりとどんな出会いを蓄積するか?があなたの人生を左右します。
あなたは普段、どんなアイデンティティーで出会いを蓄積されているでしょうか?
そういう私も昔は仕事人間だったので、仕事に必要かどうか?プライベートは好きか嫌いかで判断し、人脈をつくっていました。ライブドア事件の前夜は、調子に乗って鼻も高くなっていたので、傲慢にも自分には3,000人の知り合いがいると勘違いしていましたが、事件後に助けてくれた人は3人だけでした。
そのとき気付いたことは、周りにいたと思っていた友人・知人・関係者の多くが、自分の立場やお金、会社のネームバリューに寄って来ていただけで、別に人間としての石山喜章に興味があるわけではないという事実です。
定年退職した後、殆ど誰にも相手にされず孤独な思いを抱えている団塊世代の方もきっと似たような経験をされているのではないでしょうか。タモリさんも「世間は冷たいものですね。いいともが終わってから誰も近寄らなくなりましたよ」とおっしゃっています。
「在り方」の重要性が至る所で語られる現代ですが、肩書など表層的なアイデンティティーで出会うのか、人として深層アイデンティティーで出会うのかだけで、人生の景色も大きく変化していきます。
但し、どちらで出会ったとしても有限固定のアイデンティティーでは出会いの幅があり、変化の範囲にも限界があります。
すべてとつながった無限のアイデンティティーそのもので出会うことが、これまでにない全く新しい人生と生き方につながるのですが、それはまた別の機会に書かせていただきますね。
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