ストーリー

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人事の極みはワンネスに至る

2013.03.9

いじめ、パワハラ、うつ、精神病から身体的な病気まで、あらゆる問題を引き起こしている「ストレス」という名のつくものの正体は、突き詰めていくと「判断基準」の違いから生まれる摩擦・衝突・葛藤に過ぎません。

その判断基準がどこから、どのようにして生まれたのか?を探って行くと、人それぞれ多様なアイデンティティー(自分自身をどう思うか)に出会います。

そして、殆どの人が無意識深くに「愛されたい」「認められたい」「解かり合いたい」という願いがあります。

自己肯定が難しい現代社会

しかし、現代社会に生きる私たち1人ひとりは、すべてが思った通りの人生になることは少なく、何かしら価値観の違う人との関係性にストレスを抱え、「自分は愛されていない」「認められていない」「解かって貰えていない」と感じる経験を多く蓄積しやすい傾向にあります。

そういう経験を積み重ねると、結局、外に求めることを止め、「他の誰か」が自分を認め、愛し、理解してくれることを待つよりは、自分で自分のことを認めるしか根本原因を解決する方法はない。と、知るに至ります。

すべてのオリンピック競技で世界一になれて、お金も世界一持っていて、人脈や権力も世界一持っている人って、いるのでしょうか?

ネットから世界中の様々な情報が流れてくる現代、すべてにおいて相対比較する相手が70億人おり、どの分野においても自分は2位以下で自信を持ちにくい世の中になってしまっています。

すると、「自分で自分を愛しなさい」とか「自分で自分を認める」ワークショップとかを幾らやっても世界の誰かと比べたら負けてしまうので、なかなか自分を肯定することができません。

ワンネスが自己絶対肯定のカギ

突き詰めていけば、「この体が自分だ」と思う物質的な人間を前提に思考を展開している限りは、自分を認めることは到底無理な話です。

情報鎖国でもして誰とも会わない世界に行かない限り、比較対象は増え、比較項目も増えるばかりです。

仮にそうしたとしても、既に「知ってしまった世界」を忘れることはできず、「自分の知っている世界」から自由になれません。

ここまで気付くと、如何に考えから自由になるか?如何に頭の中をゼロ(空)にするか?という発想になり、それを突き詰めてゆくと、根本的な解決方法は、自己アイデンティティーが「この体が自分だ」から「すべてがひとつである」に変化することであると気付きます。

いわゆるワンネスの世界です。

人材開発に応用される悟り

「自己否定の塊を自己絶対肯定に変化させるには悟るしかない」そう考える人事の方と、最近出会うことが妙に多くあります。

人事の道を極めた、大企業の人事担当部長やグローバル人材を扱う部署の方、中堅IT企業において人材開発を担当されている方の中に、ワンネスの領域まで気付かれ、自身でもワンネスの世界を追及されながら、それを自社の人材開発に応用する道を探ろうとしている方が多くいらっしゃいます。

まだ(特に日本では)オウム事件もあった為、悟りやワンネスは宗教色が強いと敬遠され、実業界の中に何かしらのノウハウが取り入れられることはあまりありません。

しかし、インテルは役員会に瞑想を取り入れて次世代工場の建設スピードを短縮し、投資対効果(ROI)を上げています。

欧米の大学や研究機関では「祈り」に関する実験が数多く行われ、既に2万件を超えるデータが蓄積され、医療の現場にも応用されています。(そのうち体系化の得意な人物が新しい世界観を打ち出すでしょう)

ロシアでは国家資格として、サイキックな能力を医療に用いることのできる免許が存在し、米FBI等もそうした力を捜査に活用する為に、18歳以下の若者だけを対象とした特殊能力を開花させる為の学校を運営しています。

日本でも、かつてSONY内にはエスパー研究所がありました。

日本が目指すべき道

数々の分野で世界一を誇る日本に鬱や自殺が多いのは偶然ではありません。

すべてにおいてテキトーな国の国民は、能天気というか、楽しそうに暮らしているように見えるのも事実です。

2017年までに国家財政が破綻する危機に直面している日本、アベノミクスで景気が良くなっても返済しきれない負債の山を抱えてしまっている日本は、次の100年に向けて、どのような方向性を選択すべきでしょうか?

すべてにおいてテキトーな、だけど鬱もイジメもない国を目指して、モノ作り世界一(メイドインジャパンの誇り)は捨てるのか?

あらゆる分野で世界一、世界初を更新しながら、それを創る為に、ある意味神経質な作業工程、厳格なルール・規則に縛られた職場、ギスギスした人間関係、ロボットのような働き方を続け、人間性を犠牲にするのか?

それとも、職人の魂がこもった世界、侍の悟りの世界を宗教やスピリチュアルではなく、科学的に誰もが理解できる形で解析することで、すべての産業に応用できる「ひとづくり=悟らせる仕事」として日本発の専門職を生み出すことができれば、メイドインジャパンから「Heart of Japan」へと主要な輸出産業を転換させることができるのではないか、と夢想しています。

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