バリューをどう作る?自分の価値観を見つける方法

2021.07.15

こんにちは、石山喜章です。

起業した後、ちょうど人数が20人30人ぐらいになってくると、自分の会社のバリュー、つまり文化や制度を決め直そうと思うタイミングがあると思います。

その際、これまで掲げていたミッションやビジョン、バリューといった自分の価値観をどう言語化したらいいか?という疑問が浮かぶかと思います。そして、しっかり考えようとしたとき「そもそも自分の価値観ってなんだろう?」という問いに出会う経営者の方は少なくないはずです。

今回はそういった方に向けて、「バリューを作るために自分の価値観を見つける方法」についてお伝えしていきたいと思います。(これは自己認識を深め、自分の核となる価値観を知る為にも使える内容です)

自分の価値観を見つける方法①:大事な決断をする際の判断基準

まず1つめが、「大事な決断をする際の判断基準」です。人生の機転でどういった基準で判断してきたか?これが1つめのポイントになります。

経営者であれば、これまで人生の節目において様々な選択や決断をされてきたと思います。その人生の中でも大事な決断をする際に、自分の中で判断基準にしていたもの、あるいは選択の材料や物差しにしていたことは一体なんでしょうか?

これを思い出すことで、経営者のバリューの1つめが浮かび上がってきます。

学生時代の私の判断基準

いきなり「大事な決断をする際の判断基準はなんですか?」と聞かれても、思い浮かばない方も多いでしょう。そこで、もう時効だと思って私の高校時代の話をしたいと思います。

高校3年生だった当時、山岳部の仲間5人で山を登っていました。そのとき、山にみんなでお酒を持っていって、テントを張ってご飯を作って飲みながら話をしていたんですね。もう高校3年生だったので、担任の先生もお酒のことは知らないフリをしてくれていました。

今とは時代が違いますし田舎だったので、「高校3年だったらもう酒を飲むだろう」という大人の感覚で見てくれていたのだと思います。

これが習慣になっていましたが、あるとき地域の合同合宿があり、他県の高校も集まるような合宿の時にも我々は酒盛りをやっていました。それを他の学校の先生に見られてしまい、停学を食らったという訳です。

このときに、高校3年生は私を含めてちょうど3人その場に居ました。そこに2年生の後輩が1人、つまり4人チームで酒盛りをしていたんですね。

停学を食らったので頭を丸く剃って謝りに行くわけですが、その時担任の先生に言ったのが「すみません。後輩の○○には我々が嫌だっていうのを押し付けて飲ませていたので、後輩は悪くありません。彼は処罰しないでください」と訴えました。

訴えは認められ、3年生3人だけで責任を取って停学処分を食らい、後輩はなんなく免れることができました。

こういった場面での当時の私の責任感、判断基準というのは、「上の命令に従っただけの人間が罰を受けるべきではない」という考えに基づくものでした。そしてこれは、大人になってからも基本的に変わっていません。

大人になってからも基本的な判断基準は同じ

私は以前ライブドアに在籍していたことがあるんですが、その時に「ライブドア事件」を経験しました。ライブドア事件が何かは後ほどご紹介しますが、この時も高校生の頃と同じで、私は最後まで事件に向き合っていました。「責任者なんだから責任取らんでどうする」という考え方があったからです。

事件が起きてみんなが逃げたり責任逃れしたりする中、役員ですらも自分が作った事業をほったらかしにして逃げるシーンもありました。

私がその後を引き継いだのですが、結果的に裁判になりました。誰も担当する人がいないので訴えられる役をやって裁判所まで出向き、最後まできちんと結論が出るまで付き合ったのです。

このように、人生の節目においてあなたが何を基準に判断したのか?その大事な基準というのを思い出してみてください。

Tips:ライブドア事件とは?

ライブドア事件とは、ライブドアが2004年に「証券取引法違反」として起訴された以下2つの違反の総称です。

・偽計取引・風説の流布

・有価証券報告書の虚偽記載

ホリエモンこと堀江貴文さんが逮捕されたことを覚えている方も多いかと思いますが、それがこのライブドア事件です。私が従業員への意識改革の重要性に気づいたのは、この事件がきっかけと言えます。

自分の価値観を見つける方法②:嫌いだなと思う人・尊敬できる人の特徴を探す

経営者のバリューを作る2つめのポイント、それは今身近にいる嫌いだなと思う人、もしくは尊敬できる人の特徴を探すことです。

まず嫌いな人を例に話を進めますが、同僚や先輩・後輩、家族や友達など、身近にいる方の中で嫌いだなと思う方、ちょっと苦手だなと思う方を3人イメージしてみてください。

その3人の方に共通している「嫌だな」と思うポイントは、一体何でしょうか?日頃の言動でもいいですし、普段の何気ない姿勢や態度、ちょっとした行動、どのようなことでもいいです。

これは意外と些細なようで大事なポイントで、「目に付く」ということはあなたの無意識がそれを許していないことを意味します。無意識に許せない言動というのは、当然会社の中でも許容するはずがないでしょう。

であればそれをきちんと、「我々はこういう方はお断りします」といったように明文化すべきです。その逆に、「こういう仲間と一緒に仕事をしたいです」と言葉にしてもいいでしょう。

嫌いな人を思い浮かべることと経営者のバリューには一見関係がないように思えますが、実は自分が無意識に嫌っていることを見分けるには重要なポイントであることがお分かり頂けたかと思います。

その何がダメなのか?そのダメなポイントを裏返したものが、バリューの1つになってくるでしょう。

嫌いな人が居なければ尊敬できる人を探す

「嫌いな人があまりいないんだよね、浮かばないんだよね」という方は、尊敬できる人、すごく好きな方、頼りにしている先輩や、ああいう人になりたいなといった憧れのモデルを3人ほど挙げてみてください。 尊敬できる経営者だったり、いいなと思っている人物だったりですね。

この3人が日頃何をやっているか?意識してないところでの行動だったり、日頃の振る舞いだったり、どういう部分を見てあなたがいいなと思われたのか、そのポイントを3つほど考えてみてください。

例えば私が知っているとある社長さんは、「人が見てないところで掃除をしたりゴミを拾ったりする人」を大事にされていました。

ある打ち合わせが終わった後に、その場で玄関までお見送りをして「ありがとうございました」と礼をして帰っていくとき、その社長さんは相手の方の姿が見えなくなるまでずっと見送っていました。

ただ相手の方は、しばらく歩いて振り返ってもう1回礼をした後は当然振り返らずにそのまま行きます。

そしてまだ社長が見ている事を知らずに、しばらく進んだところでおばあさんと出会ってですね、そのおばあさんの足元に大きな段ボールのゴミが落ちているのを見て、さっとさりげなく拾って「どうぞ」と道を譲られました。

ゴミを拾った本人はそんなこと忘れていると思いますが、その社長は覚えていました。「○○さんこの間帰りがけにゴミを拾っていらっしゃいましたね」というのを分かった上で、「この人は尊敬できるから仕事お願いしようと思って契約を決めた」という話を伺ったことがあります。

このように、人が見てないところで何かいいことをしているというのも1つの基準となるでしょう。

あなたが尊敬する人、憧れている人、あるいは好きだなと好感を持てる人が、日頃やっている良い点。それを2、3個挙げてみてください。

このポイントと先ほどの嫌いなポイント、おそらく裏表の部分があると思います。そしてこの「裏表の部分に共通する軸」、それこそが御社のバリューになるはずです。

自分の価値観を見つける方法③:因果の流れを落とし込む

最後の3つ目は、「因果の流れを落とし込む」です。これだけ聞いてもイメージしづらいと思いますが、例えば「風が吹けば桶屋が儲かる」ということわざがありますよね。

AをすればBになり、BをすればCになる。このような三段論法に近いなんかしらのステップがあなたの頭の中にないでしょうか?

例えば仕事ができる人は片付けや料理も得意だったりしますし、成果を上げている営業というのは意外とアシスタントを大事にしていたりします。「Aをやっている人はBだから、Cの結果に繋がっている」そういったイメージです。

このような因果関係、これもバリューに落とし込むことができます。

例えば、私が携わっているITベンチャーの中で、会社のバリューを作った時の話はまさに「因果の流れを落とし込む」の例と言えます。

某社の事例

挑戦が名前に入っているように、我々は挑戦をすごく大事にしています。挑戦をすると個人として成長し、個人が成長していくから組織としても成長していくという好循環を生むからです。組織が成長することによって、やがて経済的なメリットや資金を得ることができます。

そうすると、お金を使って仲間を増やすことができる。

仲間が増えてできることが広まるから自由度が上がっていく。

自由度が上がっていくことが幸福に繋がっていく。

そして幸せだからまた次なるチャレンジ、挑戦に挑む。

 

こういうスパイラルをイメージして図に落とし込んでいきます。

AをすればBになる。BをすることでCという成果に繋がる。「因果の流れ」とは、このようなスパイラルのことを言っています。これをバリューに落とし込むのも、非常におすすめな方法の1つです。

Tips:三段論法とは?

三段論法という言葉を聞きなれない方もいらっしゃるでしょう。この言葉は元々、古代ギリシャの哲学者「アリストテレス」が生み出したものです。

三段と言っているように、大前提と小前提があり、そこから結論を導き出す法則になります。経営者であれば論理的な思考を求められる機会も多いと思いますので、言葉こそ知らないものの、自然と三段論法を使っている方も多いかもしれません。

今回は経営者のバリューを見つける方法としてご紹介していますが、他にも様々なことに応用が効く手法と言えるでしょう。

まとめ:自分の価値観を見つける方法

以上が、自分の価値観を見つける3つの方法です。皆さんの中で何か参考になったものはありますでしょうか?もう一度それぞれのポイントをおさらいしてみましょう。

1つ目は、自分の人生の中で重要な判断、あるいは大事なタイミングで何を基準にしてきたか。

2つ目は、自分が好きな人、もしくは嫌いな人に共通するポイントが何なのか?

3つ目が、あなたの中にある因果関係。AがあればBになる。BがあればCという成果に繋がる。

こういったポイントをバリューとして言葉に落とし込んで、あるいは図やデザインに落とし込んで、あなたの会社を表現する社長の価値観、我が社の価値観という風に体言していただけたらなと思います。

今回もご覧頂き、ありがとうございました。

石山 喜章 ワンネス株式会社 代表取締役

1977年、鳥取県生まれ。埼玉大学&デジハリ卒業後、株式会社IMJ(営業・プロデューサー職)を経て2003年、エッジ株式会社でメディア事業「ライブドア」をゼロから立ち上げ、同社の成長を牽引。ライブドア事件後は求道者として覚者の下で修業を積みながら2社の設立に携わった後、2012年にワンネス(旧社名CCO)を創業。出版した「潜在意識の使い方」は1万部を突破し、トヨタ、三菱電機、ITベンチャーなど先進的企業72社が幹部育成を依頼。ひとり1人の『魂の成長』を支援している。

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