2014.06.4
今月、ある友人が結婚し、別の友人が離婚しました。結婚したときはあんなに仲が良かったのに、なぜ永遠の愛を誓った2人が別れることになってしまうのでしょうか?

コーチという仕事柄、様々な年齢や職業、複雑な状況にある方々の悩みや相談に乗る機会が多くあります。
先日も彼氏と結婚しようか悩んでいる友達の相談に乗っていたのですが、そこで近見えてきたのは、パートナーの脳内にある「2つのイメージ」に気付かないまま結婚すると不幸になる、というパターンです。
その2つというのが、
1)異性に対してどんなイメージを持っているか?
2)自分自身に対してどんなイメージを持っているか?
です。
目次
「3つ子の魂100まで」という諺があるように、だいたい7歳ぐらいまでに人の性格の基盤は形成されています。
7歳までということは、家庭内の人間関係がそのまま性格形成に影響しているのですが、例えば女性であれば父親との関係性、男性であれば母親との関係性が、その後の異性との人間関係(恋愛観や付き合い方)にも大きな影響を与えています。
上記の相談者(女友達)の彼氏は、昔堅気で亭主関白の父親と、健気にそれを支える母親のもとで育ったために、『妻は旦那を支えるもの』『人前では夫を立てるのが当たり前』という価値観を持っており、そこに何の疑問も抱かずに亭主関白的な態度をとっていました。
一方、彼女の父親は自分の意見を絶対に曲げない人で、怒る時の言葉がキツかったり、たまに手を上げることもある人で、どんなことでも「父親の言うことはゼッタイ」という家庭で育ちました。長女として、いつも理不尽に耐えていた彼女は、そういう父の態度が大嫌いでした。
二人が一緒に暮らすようになってから、彼女は彼の亭主関白的な態度が気に障るようになり、「このまま結婚してもいいのだろうか・・?」と、悩みを抱きはじめました。
「亭主関白」というスタイルに対して、良い/悪い、好き/嫌いと、まったく正反対の価値基準を持って暮らしている2人が結婚したとしたら、果たして上手くやっていけるのでしょうか?みなさんは、どう思われますか?
無意識というのはやっかいなもので、自分では望んでいないものまで引き寄せてしまいますが…
もっともっと深く意識の底を確認していくと、そこにその現実を引き寄せた原因があることが見えてきます。
・・というのは、意識の根底に、昔の自分が選択してしまったアイデンティティがあり、それを叶えるために、自分では気づかぬうちに必要な「役者」を周囲に配役してしまっている、ということなんです。
彼女の場合、厳しい父親が居る家庭で育てられ、長女として怒られることも多く、親に反論することが許されない経験ばかりを積み重ねてきています。そんな環境の中で蓄積したアイデンティティ(=自分自身のことをどう思っているか)は「私は被害者だ、私は悲劇のヒロインだ」というものでした。
だからこそ、「被害者であり、悲劇のヒロイン」になるために、必要な「加害者」を無意識に引き寄せてしまうのです。「加害者」をパートナーとすることで、昔の父親と自分との関係に近い構図をまた再現しようとしていました。
彼女はそれに気付いて、自身のアイデンティティを選択しなおす決断ができたので、事前に難を避けることができたのですが…もしそれに気付いていなければ、一体どんな人生になっていたことでしょう?
a)父親に分かってもらえなかった「悲劇のヒロイン」の自分(6歳)が、
b)父親の代わりに、旦那に自分(27歳)を理解してくれると期待し、
c)7年経つ頃には「信じていたのに裏切られた」と感じて
d)今度は息子に「私(34歳)を愛してくれること」を期待するようになり、
e)子供が成長して親元を離れると「こんなに愛してあげたのに、また裏切られた」と感じて
f)子供が成人した後に絶望を味わうようになる
・・という負のスパイラルに陥っていたかもしれません。
すべてに言えるのは、期待する相手先を変えただけ、ということです。
「亭主関白が好き/嫌い」「私は被害者、男は加害者」といった、それぞれの経験や、その体験からつくられた「観点」に固定された状態では、結婚しても幸せになれるとは限りません。
皆さんも、結婚する前にはパートナーの「自分自身のことをどう思っているのか?(=無意識のアイデンティティ)」と「異性に対してどう思っているのか?(=男とは・女とは、こういう存在だ)」の2つをぜひ確認してみてください。
無意識に決め付けてしまっている「自分自身に対するイメージ」が、どこから発生したのかが見えてくると思います。
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